吉村充弘 教養学部文科2類1年


 読者のみなさん、こんにちは。ブロガーの吉村です。
 今回は、「グローバルスタンダード」についてお話しようと思います。

【国際化】


 近年、国際化への対応が叫ばれています。そして、グローバルスタンダードに合わせることが、全ての問題解決のために最善策であり、必須のように言われています。しかし、本当にそうでしょうか。
 まず、グローバルスタンダードについて、考えて見ましょう。グローバルスタンダードと言われるような標準的規格はどこにもありません。どこかの国が強い主張を繰り返して作り出したものであることは明白です。その国とは、ご予想の通り、マクドナルドの国アメリカです。

【アメリカの凋落】


 しかし、現在、金融など市場の中心はウォールストリートを離れ、ロンドンのシティに移りつつあります。なぜ、ウォールストリートは世界の中心としての勢いをなくしたのでしょうか。もしかすると、それはITバブルやアメリカ経済の行き詰まりが原因だとおっしゃる方がいらっしゃるかもしれません。たしかに、それも一因ではありましょう。しかし、もっとクルーシャルな原因は、グローバル化にあるのです。「え?グローバル化はアメリカにとって有利なことではないの?」とおっしゃる方がいらっしゃるでしょう。一見、そう見えます。しかし、第二次世界大戦後のアメリカだけが物質的に豊かだった時代を考えると、「毎日マクドナルドが食べられてコーラが飲める国」というのは羨望の的です。しかし、現在になるとどうでしょう。グローバル化によって類似品が大量に出回り、アメリカの生産する早く作れるけど、美味しいのかは疑問な商品の数々は国際競争力を相対的に落とさざるを得ないのです。

【国際競争力をつけるには】


 今、ロンドンでもイギリス人労働者がポーランド人に取って代わられ、アメリカにおけるヒスパニック問題とほとんど同じ問題が生じています。このような問題がなぜ起こるかと言う説明は、簡単です。それは、アメリカの白人やイギリス人の労働者に競争力がないのです。小学校を出ていない移民と大学を出た白人の両方にできる仕事ならば、安く雇える前者を雇うでしょう。これは、経済の原理として当たり前です。つまり、たとえを出せば、フランスにはブランドがある。でも、アメリカやイギリスにはあまりないのです。(特にアメリカにおいて。)最近はチリワインも人気ですが、やはり誰かをもてなすときにはフランスワインを買おうかと思うでしょう。それを考えても、知的財産や知能集約的産業およびそれに従事できる人材は国際競争力を保つために必須の条件なのです。

【国際化と地域】


 また、今、メディアの関心を呼んでいる地域格差は国際化に起因しています。今までは国をトップとするヒエラルキーの中で全てが動いていたのが、国際組織をトップとするヒエラルキーに替わり、国以下の全ての組織がは今までより一ランク下に位置づけられるわけです。
 適切な例ではないですが、ダウンサイジングして考えると、府中で家庭教師を派遣している会社があったとして、今回、新宿にオフィスを置いて東京全体に家庭教師を派遣するようになったとします。このとき、これまで派遣してきた府中は家庭教師派遣先としての東京の一部分であり、そこに目が行き届くとは限らなくなります。それこそ、東京全体での家庭教師派遣先としては物価が高い恵比寿などのほうが高い時給を提示するお宅が多いかもしれませんし、東京全体で家庭教師派遣先を考えるならば、一つの市町村レベルよりももっと広い選択肢が得られるわけですから、一市町村にこだわる必要はなくなるわけです。東京の家庭教師を例に取るのはあまり適切とはいえませんが、言いたいことは、地方は国際機関からすると面倒を見切れない細部になってしまうわけです。決して都市ばかりが栄えることがいいとは言いませんが、しかし、この国際化の世の中では仕方のないことではないでしょうか。

【国際化に堪える人材】


 以上、国際化を少し視点を変えて論じてみました。
国際化に堪える人材として、ぜひ国際的に通用する教養を身につけ、日本独自のよさを民族主義的イデオロギーにこびることなく世界に発信していくことがこれからの世界で求められていることだと私は考えています。


吉村充弘 教養学部文科2類1年